演題募集の案内
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演題募集期間(オンライン登録)
2024年12月12日(木)~2025年2月12日(水)23:59 2025年2月26日(水)
※演題募集期間を延長しました
一般演題はオンラインにてご登録いただきます。
応募資格
演題は未発表の内容に限ります。発表にあたっては、演者・共同演者ともに日本臨床救急医学会の会員であることが必須となります。
※応募段階では未入会でも演題登録は可能です。また、本学術集会で発表いただくためにご入会いただく場合は、年会費のお振込みを2025年4月1日以降に行ってください(この日以前のお振込みは前年度の会費として扱われます)。
※共同演者に関しては、演題申し込みの際には必要ありません。ただし、演題発表までには、共同演者も含め全員が日本臨床救急医学会に入会しておられる必要があります。もし、発表までにご入会が確認できなかった場合、入会されていない方に関しては、お名前をスライド等から削除いただくことになり、発表した記録も残りませんのでご留意ください。最初からご入会の意思がない場合、共同演者としてのご登録はご遠慮いただくこともご考慮いただければ幸いです。
※演者が消防職員(組織会員)であり、共同演者が同じ職場の職員である場合のみ、入会免除の規定がございます。
〈本学会は、原則として個人(正会員)で構成される学会ですが、救急隊員の学会参加を促進するべく、消防機関に限り団体での会員登録(組織会員)制度を設けております。〉
シンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップ
下記種目にてシンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップの演題を募集いたします。
※指定演者、全指定と記された以外のセッションでは、全て公募にてお受けいたします。
演題登録に際しましては、下記項目をご了承ください。
①演題の採択、発表日時、発表形式についてはプログラム委員会の査読を経て決定いたします。
②個人情報漏洩、倫理上の問題については必ずご確認ください。
③研究が未完結の場合の抄録は不採用とさせていただきます。
④学術大会発表時に筆頭演者はCOI状態について開示していただきます。
シンポジウム
1)院外心停止例の神経学的転帰改善 ~病院前からリハビリテーションまで~
心停止蘇生後の生命予後を改善する取り組みは進められてきましたが、神経学的な転帰改善は未だ不十分です。本セッションでは、病院前での心肺蘇生の質や脳保護対策、入院後の集中治療やPICS(集中治療後症候群)への対応、さらには退院後の転帰改善を目指した試みについて紹介いただければと思います。病院前での心肺蘇生、心停止蘇生後の集中治療(体温管理を含む)など、神経学的転帰についてレビューやトピックスを取り上げます。ハイパーフォーマンスCPR、eCPR(経皮的心肺補助を利用した心肺蘇生)、脳蘇生のための体温管理療法の導入、水素ガス治療などの新しい治療、独自のPICS対策、リハビリテーションなど、治療の最初から最後に及ぶまで、医師、看護師、薬剤師、救命士などの多職種による、院外心停止に対する神経学的予後を改善させるための課題について議論したいと思います。
2)救急診療におけるタスクシフト/シェアの現状とその先を考える ~アウトカム向上を目指して各職種にできること~
一般診療においては、働き方改革の影響で医師から各職種へのタスクシフト/シェア(TS/S)が進められています。しかし、救急診療では人員の不足の影響もあり、目に見える形でのTS/Sが進展しているとは言えない状況です。本セッションでは、現状の課題を把握するとともに、実際の臨床で医師が求めるTS/Sは何か。なぜ救急診療ではTS/Sが停滞しているのか。そして患者の最高のアウトカムを目指して各職種にできることについて議論し、実効性のあるTS/Sについて、全ての職種で相談しながら議論を深めます。
3)周産期領域(母体救命と新生児蘇生)と救急領域の協力体制を確立させるには
本学会も参加している母体救命システム普及協議会(J-CIMELS)では、全国規模で母体救命講習会が開催されています。また、日本蘇生協議会では新生児蘇生(N-CPR、Maternal)部会で母体や新生児に関しての医学的な蘇生が検討されています。しかし、妊産婦にとって産科施設の集約化に伴い救急車での搬送距離が延びることで、病院前(救急車内など)でのリスクが増加する懸念があります。母体救命や新生児蘇生を取り扱う救急側のカウンターパートが求められているのが現状です。周産期に関わる救急の諸問題の抽出を行い、周産期救急(母体、新生児)の課題と対応策、病院前、病院診療、地域問題の包括的な対応を検討します。本学会に周産期関連の委員会を設立し、救急医療における周産期の課題解決を進める可能性についても議論します(総務省消防庁、厚生労働省からのオブザーバー参加予定)。
4)救急医療基本法の制定に向けた取り組み
救急医療の課題(搬送時間の延長、救急車の受入困難、地域間格差の拡大など)が深刻化しています。抜本的な解決策として、救急医療対策基本法(仮)の制定を求める声が高まってきています。この法制化により、救急医療の安定財源確保、人材育成、体制整備が期待されます。しかし、法制定の必要性が救急医療関係者にさえ十分に認知されていないのが現状です。本セッションでは、基本法制定の必要性と目的、法制定により期待される効果、制定に向けた具体的課題を議論します。本セッションにおいて法制定への共通認識の醸成の機会と期待しています。
5)傷病者の意思に沿った心肺蘇生の中止 ~救急隊のDNAR対応~
2017年、本学会は「人生の最終段階にある傷病者の意思に沿った救急現場での心肺蘇生等のあり方に関する提言」を発表しました。これにより、多くの地域で傷病者の意思を尊重し、一定の条件下で救急現場での心肺蘇生を中止する対応が可能となりました。しかし、この運用手順や実施上の課題について、地域間で十分な情報共有がなされていません。本セッションでは、各地域の実践事例と課題の共有、DNAR対応における運用上の課題、傷病者の意思尊重を実現するための未来像などについて、医師、看護師、救命士などと意見交換を通じて新たな対応の可能性を模索します。
6)蘇生科学の最新エビデンスアップデート -ガイドライン改訂に向けて-指定演者
日本蘇生協議会(JRC)の蘇生ガイドラインは、5年ごとの改訂を通じて蘇生分野の発展に貢献しています。次回の改訂は2025年に予定されていますが、近年、ILCOR(国際蘇生連絡委員会)の蘇生ガイドラインである国際コンセンサス(CoSTR:Consensus on Science with Treatment Recommendations)では、5年ごとではなく、2024年にも新たなコメントが発表されています。今回のシンポジウムでは、蘇生ガイドライン作成に関わる分野の専門委員の先生方をお招きし、私たちが知っておくべき最新の蘇生知識について、わかりやすく講義していただく予定です。
7)急性薬物中毒患者への多職種での介入 ~最高のアウトカムを目指して~
急性薬物中毒に対する病院前からの介入では、救急隊による事前情報に基づいて診察、検査、治療が行われています。しかし、近年では中毒原因物質の多様化や過量服用の背景が複雑化し、早期認識が困難なケースが増加しています。本セッションでは、中毒患者対応の現状と課題、多職種の役割分担と連携の重要性、多職種連携によるアウトカム向上の可能性について議論できればと思います。新たな連携体制を模索し、最高のアウトカムを目指しましょう。
8)救急医療チームと院内スタッフの連携強化で院内急変に挑む ~その体制と教育の重要性について~
救急医療チームは高度な蘇生技術を有していますが、院内急変は複雑な要因が絡み合うため、単独対応には限界があります。院内全体でチーム力を発揮するためには、救急医療チームを中心とした意識改革とスキルアップが不可欠です。本セッションでは、院内急変対応における救急医療チームの役割、院内スタッフの教育や体制整備の方法、質の高い医療提供に向けた具体的な方策などを院内全体での連携強化を中心に議論します。
9)救急救命士の職域の垣根を越えて創造する将来像 ~日本救急救命士会の役割と使命~
救急救命士は消防、自衛隊、海上保安庁、医療機関、民間機関、教育機関など多様な職域で活躍しています。今後は多職種連携や地域社会への貢献、さらには国際的活動を視野に入れ、未来の救急救命士像を創造する必要があります。本セッションでは、救急救命士の様々な職域を超えた新たな可能性を探り、日本救急救命士会が果たすべき役割と使命を共有します。専門性の向上と職能発展の可能性、全国規模での連携や教育体制の強化、制度改革の必要性について議論します。救急救命士が国民の信頼と期待に応えるための道筋を描く第一声の場といたします。様々な環境で働く救急救命士のみなさんや関連する職種から一言いただければと思います。
10)救急外来における薬剤師業務のこれから ~多職種連携による最高のアウトカムを目指して~
救急医療における薬剤師業務は新たに救急外来へと展開されていますが、業務標準化と薬剤師の資質確保が喫緊の課題となってきました。日本病院薬剤師会と日本臨床救急医学会は、救急認定薬剤師制度設立時より連携しており、今回、「救急外来における薬剤師業務の進め方」が共同で作成され、大幅改訂されたテキスト第3版が発刊されました。さらに、薬剤師研修体制の整備が進んでいる状況にあります。救急外来でのアウトカム向上を目指し、医師や看護師とともに薬剤師業務のこれからについて議論を展開しましょう。
パネルディスカッション
1)EXPO 2025 大阪・関西万博の医療救護体制指定演者
2025年4月13日から10月13日までEXPO 2025 大阪・関西万博が開催されます。この大規模なイベントに向けて、医療救護体制の整備が重要です。会場内での医療支援だけでなく、重症患者を会場外の医療機関へ搬送するための連携フローの確立が求められます。また、必要な医療資機材の準備、救急車やヘリコプターによる搬送ルートの設計、さらには災害時への備えも欠かせません。国際イベントであるため、医療用語の翻訳や通訳、多言語対応の準備も必要です。さらに、入場者の健康チェックや感染症対策、テクノロジーやイノベーションの活用、一般市民やボランティアのトレーニング体制整備課題です。こうした課題について、医療従事者による講演を通じ、大規模イベントでの救急医療や災害医療体制を検討する学術連合体との連携などとの関わりを含めて議論を深め、今後の日本のイベントにおける医療救護体制の方向性を模索します。
2)「特定行為研修修了看護師」や「診療看護師(NP)」と医師の働き方改革
看護界では、1995年以降、一定の教育課程や研修を修了した「専門看護師」「認定看護師」「診療看護師」「特定行為研修修了看護師」といった資格を持つ看護師が活動しています。これらの資格を持たない看護師と何が違い、どのような業務が可能で、どの範囲ができないのか。また、医師の働き方改革にどこまで貢献できるかが期待されています。協働する職種の理解状況や裨益者である患者への貢献について、それぞれの立場から現状を述べていただきたいと思います。
3)地域の救急医療体制全体を評価するための評価指標作成のこころみ委員会企画
救急医療体制の改善には客観的評価指標が不可欠です。しかし、救命救急センターの充実度評価など、既存の個別機関の評価指標では地域全体の実態把握が困難です。当委員会では、2023年より、医療機関・消防機関・行政の連携を基に、地域全体を包括的に評価する指標の策定を進めています。本セッションでは、評価指標案、作成過程での議論、課題について会員の皆様と共有し、医療計画や診療報酬への反映を目指す取り組みについて意見交換を行います。地域全体の救急医療体制のさらなる向上が期待できます。
4)救急医療の医療機器使用下で薬物治療において気にすべきポイント
救急医療では、医療機器を使用しながら薬物治療を行う場面が多くあります。しかし、薬剤・医療機器との相互作用、薬物投与量、投与方法、医療機器の設定などは一般病棟とは異なる場合があり、施設ごとにルールも異なるのが現状です。本セッションでは、医療事故を防ぎ、安全な治療を行うためのポイントを発表いただきます。職種は問いません。安全性の高い救急集中治療を実践できるように皆さんで工夫していきましょう。
5)救急専門薬剤師の薬学的介入のポイント ~最高のアウトカムを見据えた介入~
米国では、薬剤師が救急医療の薬剤介入においては中心的役割を担っています。日本では救急認定薬剤師が救急医療現場で様々な介入を行い、良好なアウトカムに関与してきました。2023年から救急専門薬剤師制度が開始され、より専門性の高い薬剤師が救急医療の現場で活躍することが期待されています。本セッションでは、救急専門薬剤師による薬学的介入が患者アウトカムに与える影響について、自身の施設の経験を共有いたします。Edgeを走る薬剤師の皆さんのみならず、さらなるアウトカム改善のためにはどのような薬学的介入が効果的なのかについても討論を発展できればと思います。
6)患者安全検討推進委員会企画「RRS運営」 ~多職種によるRRSの運営からベストプラクティスを共有しよう~
Rapid response system(RRS)は、現在、救急、集中治療領域の学会では必ず、取り上げられ、聴衆が溢れるテーマです。特に、「誰が」「どのように」運営しているのか、「立ち上げの苦労または、うまく行った例」を聞きたいというリクエストがよく聞かれます。特に、施設ごとのRRS体制(人員、仕組み、機材など)が異なるため、必ずしもある1施設の方法が全国にそのまま導入できるとは限らないのが現状です。だからこそ、多くの施設の経験を共有し、類似した仕組みや、人員、機材などを参考にしてもらうことで、我が国のRRSはさらに発展すると考えられます。本パネルディスカッションでは、委員会から現在の欧米で示されているRRSの考え方、レジストリの意味などを話題提供します。その後、RRS運営(4つのコンポーネント:起動、対応、評価、管理)について、規模の異なる施設で、うまく運用できている施設の方々にパネルとして発表していただきます。RRS立ち上げから運用、評価について、ディスカッションしましょう。METとは異なり、多職種RRTが増えている現状などが明らかになるのではないでしょうか。当委員会では、今後さらにRRSを患者・家族にも知っていただき、ACPなどにも繋がる広報活動を視野に入れています。しかし、まだまだ病院内での周知や、実際の評価・管理は発展途上と考えられるので、今後、施設の大小に関わらず、多職種で運用するRRSを当学会として広げ、特にRRTとして活動するスタッフ、要請者の教育を促進していきます。
7)法執行機関との医療連携の現状の報告と課題 ~さらに発展した連携を構築するために~委員会企画
2023年より海上保安庁を対象に事態対処救護試行コースを開始し、その後、警察官にも同コースを開催してきました。現在のコースは心肺蘇生におけるBLSのような位置付けであり、各機関内で広く普及するための課題があります。また、事態対応にあたる人員に対する発展的なコースおよび教材開発のニーズが存在していることがわかってきました。このセッションでは、現時点での法執行機関との医療連携における現在の課題、さらには実際に医療連携を機能させるための取り組みやシステム等を広く議論します。本邦において法執行機関との医療連携が時と場所を選ばず連携するための方策に関して議論を深められればと考えております。
8)救命救急センタセンターで活動するメディエーターの現状と課題一部指定
「入院時重症患者対応メディエーター」は、重症患者が入院する際に、医療チームと患者またはその家族とのコミュニケーションを調整から治療方針について説明、必要な対応を調整する専門的な役割を担う医療従事者です。職種は、看護師、社会福祉士、公認心理師、薬剤師などで共通することは重症例に対する診療内容について知識をもったスタッフが担当しています。救命救急センターで勤務するこうしたメディエーターからは職種の違いによる異なったアプローチがきっとあると信じています。救命救急センターで勤務している各職種のメディエーターの現状と課題を議論してみたいと思います。
9)初期診療後の救急患者転院搬送調整に対する取り組み
救急患者連携搬送料の新設が令和6年度の診療報酬改定より開始されました。重症患者を受け入れる地域の基幹病院では、空床を作り救急搬送患者を円滑に受け入れるため、入院は必要であるが中等症の患者を早期に転送転院させる必要があります。転院のコーディネートが円滑に進むための専任担当者にはMSWが候補となるでしょう。各施設におけるいわゆる“下り搬送”の取り組みにおける工夫を紹介ください。医師、看護師、院内の救命士などの職種が調整を行なっている施設でもご報告をお待ちしております。
10)救急外来への臨床検査技師の参画を難しくしているのは何か指定演者
救急外来への臨床検査技師の参画は希望者が多い一方、体制や考え方が壁となっています。参画に理解が得られるようなアプローチ、取り組みについて議論を行い臨床検査技師が救急外来で輝く姿を模索できればと思います。
11)小児病院前救護に関わる教育コースの現状と課題委員会企画
小児が関連する教育コースにはPPMEC, PALS, JATEC, JPTEC, JTASなどがあります。現実に重篤小児の案件の頻度は少ないのですが、一度経験するとその対応に苦慮し、問題解決がなかなか完結できない現状があります。重篤小児の急性期医療に関わる教育コースが小児傷病者に対してどうあるものなのかを中心に一同に介して現況と課題を共有できればと思います。
12)こどもの事故予防と救急対応の教育:家庭や学校での啓発活動
こどもの事故予防に向け、家庭や学校での教育や啓発活動が進められてきましたが、保護者や教育者の知識不足や実践的な対応スキルの不足が課題として挙げられます。本セッションでは、事故予防の啓発内容や救急対応の実践的教育プログラムの効果、地域全体での取り組みについて議論します。今後は、子どもを取り巻く環境全体での安全意識向上を図り、持続可能な教育体制の構築と、事故発生時に迅速かつ適切な対応ができる社会の実現を目指します。誰が、いつ、どこでこうした教育を行えばいいのでしょうか。いつどこで起こるかわからないこどもの事故をゼロにするために名案をお待ちしております。
13)病院前での感染対策はどこまで進んだか委員会企画一部指定
「救急隊の感染防止対策マニュアル」発出から5年が経過しました。この間COVID-19感染拡大もあり病院前の感染対策は大きく改善しています。しかしながら、医療機関との連携不足や行き過ぎた感染対策による弊害など、課題も多く見受けられます。本セッションでは、消防機関だけでなく病院前診療や救急外来診療を行っている立場からも意見を集め、病院前で必要とされる感染対策について論議したいと思います。
14)PEMECコースをより実践的なコースにするための工夫
内因性疾患に対する病院前の救急隊評価の教育コースとしてPEMECが全国展開されています。その中には、内因性ロードアンドゴーといった表現で、緊急度の高い病態認識を促している。しかしながら、内因性疾患の場合には、全てがロードアンドゴーにより救命救急センターに搬送されるものではないことが明確となってきた。こうした概念理論と実際との解離を埋めるために少しずつコースでは工夫を加えてきた。こうした教育コースを実践に活かす工夫について討論してみたい。
ワークショップ
1)上司も参加してください ~救急医療を支える女子トーク~
救急医療における女性の進出により、女性医療職の役割や貢献を社会で認知され始めています。女性特有の視点や経験を活かし、救急医療の質をさらに高めることが期待されています。様々な女性医療職の皆さんが一堂に会し、情報交換や意見共有の機会を増やし、互いの専門性を深く理解していけるような討論を期待します。職場環境の改善や課題解決。次世代の育成とキャリア支援などにも焦点を当てていただければと思います。上司からの演題応募もお待ちしています。
2)救急現場や医療現場におけるカスタマーハラスメントの情報共有
カスタマーハラスメント(カスハラ)が社会問題化するなか、令和6年6月の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」には、カスハラ対策の方向性が盛り込まれ閣議決定されました。厚生労働省では、労働施策総合推進法にカスハラ対策を追加する改正の検討が見込まれ、今後、カスハラ対策についての検討が加速することが予想されます。これらを踏まえて、救急現場や医療現場におけるカスハラの実情と対策における施設の対応を情報交換できればと思います。医療機関や救急隊等、それぞれの医療現場におけるカスハラ対策の具現化方策の一助となればと思います。
3)救急医療における医療者と患者・家族の情報提供(コミュニケーション)の重要性
救急医療では、患者の急変や急死に際し家族や関係者にBad Newsを伝えなければならない場面が多くあります。この際のコミュニケーションによっては、患者の代理意思決定に影響を与え、ご遺族となった方々に大きな傷を残すことも報告されています。救急の場で患者および家族に関わる多くの医療者でコミュニケーションについての重要性について自施設の経験から実践的に共有できればと思います。
4)医療従事者の腰を守ってアクティブに働く
一昨年の本学会における救急活動時の救急隊の活動向上に向けた検討委員会にて、全国の救急隊員が直面する身体的ストレスについて現場調査を実施した結果からは、救急活動に起因する身体的痛みの影響は男女とも腰部の影響が最も高いことが報告されました。本セッションでは、救急隊員のみではなく、他の医療従事者の医師、看護師、臨床検査技師において、実施している腰痛等を予防する取り組みについて情報共有をします。また、今後、新たな動作補助の導入やボディメカニクス等の方法を取り入れることにより医療従事者の健康を守っていく方法について有効策が提示できればと思います。
5)酩酊した傷病者の受入れに向けた連携アプローチ
飲酒による影響のため、観察や医療機関へ伝達する傷病者情報等に関して、スムーズな救急活動が出来ない場合があります。また、受入れた医療機関で、傷病者に関する情報が得られない等、対応に苦慮していると思われます。しかしながら、アルコールの背景にある疾病のリスクは高くその対応には注意が必要です。飲酒による傷病者に対する救急隊、医療機関、警察機関の連携の在り方について、各機関での対応経験などを共有します。併せて、酩酊に隠れた傷病など症例も交え、各機関として注意すべき点などを議論してみたいと思います。
6)現場から変える! 救急現場における医療DXの具体的な取り組み
2025年は、電子処方箋や全国医療情報プラットフォームの本格稼働を契機に、医療DXが飛躍的に進展すると予測されます。しかしながら、各医療機関や職種における医療DXへの認識には温度差が見られます。救急医療においては、病院前救護活動から初期診療及び入院診療まで、多職種が連携し、医療DXを活用することで、より質の高い医療サービスの提供が期待されます。本セッションでは、このような過渡期において、具体的な取り組み事例を共有し、救急医療における医療DXの活用による診療の質向上を図る方向性を考えたいと思います。
7)救急搬送患者の実例をもとにMSWの仕事を考えよう全指定
MSWの仕事は救急外来に搬送された直後から、退院調整や転院調整まで入院中の時間軸に合わせて多様化しています。座長の医師と看護師、MSWをファシリテーターとして、実症例の救急外来から退院までの経過を示しながら、各施設のMSWが自分の施設であればどのように対応するかというディスカッションを行ってもらいます。
8)これでOK救急エコー
救急初療のエコー検査(POCUS、FAST等)は臨床検査技師が担当することで医師の負担軽減、診療の効率化が期待できます。超音波検査は容易である一方、その質が問われることもあります。医師からは救急エコー検査の現状と課題について、検査技師からは救急外来での検査の出向実情をご報告いただきます。救急エコーは、誰が行なったら良いのでしょう。臨床検査技師が、今後の関与をさらに増やすための方策を考えていきたいと思います。
9)アウトカムの向上を目指すTechnology(hardware) ~The Cutting Edge of Emergency Imaging~
近年、画像診断機器を含め医療機器やソフトウェアの進歩は、画僧診断機器として動画撮影対応ポータブル、Spectral CTなど、目まぐるしい発展を示しています。さらにそうした進歩は救急疾患にも応用されてきつつあります。ご自身の施設で救急疾患に対してアウトカム向上に寄与しうる可能性のある最新のテクノロジーを紹介してください。救急診療への導入・運用への参考にしていただければと思います。
10)救急活動の覚知から病院到着までの時間短縮の取り組み
本セッションでは、救急活動における覚知から病院到着までの時間短縮を実現するための取り組みを議論します。近年、救急出場件数の増加により現場到着時間や医療機関到着時間の延伸が問題となり、それが救命率や患者の転帰に影響を及ぼす可能性を示唆しています。本セッションでは、活動時間の短縮に向けて、覚知から現場到着まで、現場到着から現場出発まで、病院選定の迅速化、また医療機関到着後の診療を円滑化するための現場出発から病院到着までの間の取り組みなど、具体的な解決策を共有します。消防機関や医療機関、地域社会が連携し、救急活動の迅速化と救急医療の質向上を目指します。
一般演題 公募カテゴリー
演題カテゴリーは下記の通りです。投稿時には、2つのカテゴリーをお選びください。
下記カテゴリーにないものは「57.その他、上記に該当しないもの全て」にて応募してください。
なお、発表形式(オーラル・ポスターなど)に関しましては、座長一任とさせていただきますことをご了承ください。
内因性疾患 | 1 | 脳神経系の疾患・病態 |
---|---|---|
2 | 心血管系の疾患・病態 | |
3 | 呼吸器系の疾患・病態 | |
4 | 消化器系の疾患・病態 | |
5 | 感染症 | |
6 | COVID-19関連 | |
7 | その他の内因性の疾患・病態 | |
外因性疾患 | 8 | 外傷 |
9 | 熱傷、化学損傷、電撃傷 | |
10 | 急性中毒、異物 | |
11 | 環境障害(熱中症、低体温症、高山病、減圧症) | |
12 | その他の外因性の疾患・病態 | |
CPA | 13 | 院外心停止 |
14 | 院内心停止 | |
法・倫理 | 15 | |
教育・研修 | 16 | 医療従事者教育(学生、研修医、医師、看護師、救急救命士など) |
17 | 地域住民への啓蒙 | |
18 | シミュレーション教育・研修 | |
研究 | 19 | 基礎研究 |
20 | 臨床研究 | |
診療・診療支援 | 21 | CPR、市民へのBLS普及、AED、PAD |
22 | ファーストエイド、ファーストレスポンダー | |
23 | 小児救急 | |
24 | 高齢者救急 | |
25 | 在宅救急 | |
26 | 腫瘍救急 | |
27 | 精神科救急 | |
28 | 歯科救急 | |
29 | 集中治療(PICS、ICU-AW、せん妄、栄養など) | |
30 | 人工臓器(ECMO、透析など) | |
31 | 終末期医療、グリーフケア、エンドオブライフケア | |
32 | 臓器移植、組織移植、移植チーム | |
33 | 家族対応 | |
34 | 緊急度判定、院内トリアージ | |
35 | 診療の質評価 | |
33 | 病院前救急(ドクターカー、ヘリなど) | |
37 | 院内救急救命士の活用 | |
38 | 民間救急救命士の活用 | |
39 | 通信指令と口頭指導 | |
40 | 救急外来体制・運営 | |
41 | 病棟体制・運営 | |
42 | メディカルスタッフ業務(看護師、救命士、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師など) | |
43 | 救命救急センター | |
44 | 医療安全、院内緊急対応 | |
45 | 薬剤による副作用、予期せぬ合併症 | |
46 | 感染対策、感染防御 | |
47 | 医療連携、チーム医療、多職種連携 | |
48 | 救急医療におけるICTの活用とVR | |
49 | 救急医療における新しい技術(生体補助器具の応用など) | |
50 | タスクシェア・タスクシフト、働き方改革 | |
51 | 薬物治療関連(TDM・投与設計など) | |
地域医療・連携 | 52 | 地域救急医療体制、地域包括ケア、地域連携 |
53 | メディカルコントロール | |
医療経済 | 54 | 医療経済(在院日数、稼働率、DPCなど) |
イベント医療 | 55 | マスギャザリング、スポーツイベントなど |
災害 | 56 | 自然災害、人為災害、災害トリアージ |
その他 | 57 | 上記に該当しないもの全て |
抄録の登録内容と文字制限
入力項目 | 必須の可否 | 制限 |
---|---|---|
演題名 | 必須 | 全角50文字以内 |
抄録本文 | 必須 | 全角500文字以内 |
演者名 | 必須 | |
所属機関名 | 必須 | 正式名称で記入 |
学会入会 | 演者・共同演者ともに必須 | 但し、演者が会員である消防職員の場合、同じ職場の消防職員の共同演者については入会は問いません。 |
会員番号 | 演者・共同演者ともに必須 | 会員番号が不明な方は学会本部へお問合せください。 ※未入会の場合は、入会手続きをおこなっていただき、抄録ご登録の際には「入会手続中」をご入力ください。 |
演題の採否について
演題の採否、発表形式、発表日時等の決定は、会長一任とさせていただきます。
演題登録方法
オンライン登録となります。 下のボタンより登録画面にお進みください。
※受付期間内であれば、何度でも演題の変更・削除が可能です。ご登録のID・パスワードでログインしてください。
万一お忘れになりましても、セキュリティーの関係から、登録番号とパスワードに関してのお問い合わせにはお答えしかねますことをご了承ください。
※ご勤務先のネット環境(例:ファイアーウォールの設定など)にてご登録ができない際には、ご自宅などから再度お試し頂きますよう、お願いを申し上げます。
お問い合わせ
お問い合わせは下記までお願いいたします。
第28回大会運営事務局
担当:南條(株式会社学会サービス内)
TEL:03-3496-6950
Eメール:info-jsem28@gakkai.co.jp